最新のパントレンドとは?平成から令和までのパンブームを一挙振り返り!
日本の食文化や風土に合わせて、日々発展を続けているパンの世界。
毎年のように新たなトレンドが誕生しており、過去には時代を代表するような一大ムーブメントを巻き起こしたパンも存在します。
そこで今回は、平成以降に話題を集めたパンを時系列で一挙にプレイバック。後半では、ネクストブレイクが予想される最新のトレンドパンも紹介します。
心に残るトレンドパン8選
平成から現代に至るまで、日本ではさまざまなパンブームが生まれてきました。
今回は、過去にブームを牽引してきたパンの中から、特に印象深い8種類をピックアップして紹介します。
ソフト食パン(1989年)
昭和から平成へと元号が変わった1989年、この時代はふわふわとした食感が特徴の「ソフト食パン」がトレンドでした。
火付け役となったのは、誰もが知る大手製パンメーカー。消費者のソフト志向に応えて「耳まで柔らかい食パン」を発売したところ爆発的な大ヒットを記録し、当時のパン市場に一大旋風を巻き起こしました。
チーズ蒸しパン(1990年)
ソフト食パンと時を同じくして熱烈なブームを集めたのが「チーズ蒸しパン」です。
バブル絶頂期の1990年代初頭、日本全土で空前のイタリア料理(通称、イタ飯)ブームが巻き起こり、スイーツ界では「ティラミス」が大流行しました。
これにヒントを得た北海道の製パン会社が、チーズを使った蒸しパンを開発。しっとり柔らかな食感と濃厚なチーズの風味が新しいと話題を呼び、瞬く間に全国へと広がりました。
ベーグル(2000年)
2000年に入る頃、ニューヨークで大ヒットした「ベーグル」が日本でも流行り始めます。
もっちりとした弾力のある食感とドーナツのような愛らしいフォルムが若い世代を中心に人気沸騰。さらに、素材に油脂や乳製品、卵を使わないことから、ローファット&ローカロリーなパンとしても注目され、健康に気を遣う人やアレルギーを持つ人からも高い支持を集めました。
20年以上が経過した現在も都心部を中心に専門店が続々と登場しており、その人気は留まることを知りません。食感やフレーバーにこだわったり、サンドイッチのように具材を挟んだりと、その多様性も増しています。
メロンパン(2005年・2015年)
菓子パンの代表として愛される「メロンパン」も、過去に2回大ブームが到来しました。
第1次ブームは2005年頃。「焼きたてメロンパン」の移動販売を覚えている方も多いのではないでしょうか。外はサクサク、中はふんわりとした焼きたてならではの食感にリピーターが続出。キッチンカーの人気商品として、絶対的地位を確立しました。
そして、第2次ブームは2015年頃。このときは、メロンパン専門店の開業が相次ぎました。未だに行列必至の店も多く、一部の地域では食べ歩きフードの定番として定着しています。
とろけるクリームパン(2009年)
2009年は「クリームパン」が脚光を浴びる年となりました。
ブームのきっかけを作ったのは、広島の老舗パン屋さん。きめ細やかな生地と、とろけるクリームの一体感がたまらない「スイーツ感覚」のクリームパンを販売したところ、瞬く間に大ヒット。「冷やして食べる」という斬新な販売スタイルも話題となりました。
コッペパン(2013年)
2013年には、素朴な味わいと風貌で老若男女に親しまれていた「コッペパン」が再ブレイクしました。
このときに流行っていたコッペパンは、具材をたっぷり挟み込んだサンドイッチスタイル。スイーツ系から惣菜系まで、数十種類に及ぶメニューやフィリングを揃えた専門店が次々にオープンし、当時のSNSで大きな話題となりました。
高級食パン(2013年)
現在進行形でブームが続いている「高級食パン」が注目を集め始めたのも、コッペパンと同じ2013年頃。
当時は珍しかった「食パン専門店」が登場し、大手コンビニでもオリジナルブランドの高級食パンが販売されました。味のおいしさはもちろん、相場よりもやや高い「高級感」がプチ贅沢を求める消費者の心に刺さり、一気に人気が加速。全国各地で専門店が急増しました。
塩パン(2015年)
ここ数年でベーカリーの定番商品となった「塩パン」。
発祥は愛媛県の小さなパン屋さんでした。暑さで食欲が落ちる夏に需要があるパンとして、塩分補給も兼ねられる塩パンを開発したところ、口コミで話題に。その評判は、地元から日本全国へと広まり、2015年頃から多くのパン屋さんが塩パンを作り始めるようになりました。
2021年は「カレーパン」に注目!
そして2021年現在、ネクストブレイク必至と注目されているのが「カレーパン」です。
近年、食感や素材にこだわった進化系カレーパンがじわじわと人気を集めており、専門店も増えてきています。ザクザク食感を生み出すためにクルトンをまとっていたり、黒毛和牛を使用していたり、ステーキを丸ごと入れたりと、どれも個性豊かなものばかり。今年は各店舗のアイディアが光る「NEOカレーパン」に要注目です!
今後もパンのトレンドから目が離せない!
さて、今回はパンのトレンドについて振り返ってきました。
新感覚のニューフェイスから定番ジャンルの進化系まで、時代ごとにさまざまなブームが誕生しています。
これから一体どんなパンが出てくるのか、ぜひその動向に注目してみてください!