これだけ注意!5ポイントで分かる不動産鑑定士の失敗しない選び方
不動産鑑定士の役目は土地の価値を決定し有効に活用する方法をアドバイスすることです。
不動産鑑定士の選び方によって土地の価値が決まると言っても過言ではありません。
大きなお金が動く不動産取引。
できる限り損なく運用・売却したいところですよね?
今回は「失敗しない不動産鑑定士の選び方」についてご紹介します。
目次
- ○ 失敗しない不動産鑑定士の選び方・ポイント5選
- ・各種取引・手続き経験の有無
- ・得意分野をおさえる
- ・相談料金が明確に提示されているか
- ・依頼から業務開始までのタイムラグが短い
- ・その他、士業と連携を取っているか
- ○ ポイントをおさえた選び方で、最適な不動産鑑定士を見つける
失敗しない不動産鑑定士の選び方・ポイント5選
不動産鑑定士を選ぶ大前提として、まずは複数の事務所をピックアップしておきましょう。
比較検討する対象が少なすぎても正確なチョイスはできません。
事務所のアクセスなど簡単な基準を設け、5社~10社ほどピックアップしてみます。
ピックアップができたら、いよいよ選び方を詳しく見ていきましょう!
各種取引・手続き経験の有無
不動産という大きな資産を動かすためには複雑な手続きが必要になります。
親族間での不動産売買・測量・登記など、各業務の経験の有無は対応の大きな差となって現れます。
土地の価値を決めるという基本的な業務はどの事務所でも可能でしょう。
しかし、その後の手続きでもたついている間に土地の価値が下がってしまい、
そのせいで最善の売りタイミングを逃してしまう、ということもありえるのです。
そのようなリスクを避けるため、問い合わせから売買・運用まで一連の流れを経験している不動産鑑定士を選びましょう。
また、不動産鑑定・売買に関する知識や技術は専門性が高く、1年や2年の経験では十分とは言えません。
少なくとも5年、延べ100件以上の実務経験があると安心です。
経験件数が多いほどさまざまなケースへの対応力を持っていると考えられます。
ホームページなどで経歴を確認できない場合は、相談時に尋ねてみるとよいでしょう。
確かな経歴と自信がある不動産鑑定士ならば、しっかりと自身の経歴を教えてくれますよ。
得意分野をおさえる
不動産のジャンルにも売買・コンサルティング・調査書の作成などさまざまな分野があります。
不動産売買だけでも企業間・親族間・相続関連など、さらに枝分かれしており、事務所によって力を入れている分野は異なります。
そのため、まず自分が相談したいことはどの分野にあたるのかを考えておきましょう。
その上で依頼した事務所がどの分野を得意としているのかを把握することが大切です。
「自分の相談内容を明確にし、事務所に得意分野を尋ねる」
という点を意識して不動産鑑定士を選ぶのも、失敗しにくい選び方のポイントのひとつです。
相談料金が明確に提示されているか
相談料金は「不動産の種類(戸建・マンション・アパートなど)」と鑑定により決定した「土地の価格」に応じて変わるのが一般的です。
なお、不動産鑑定に関する料金を定めた法律はありません。
そのため、ほとんどの事務所が独自に金額設定を行っているのが現状です。
したがって同じ土地・同じ依頼内容であっても、依頼した事務所によって支払い料金が異なる場合があります。
まずは複数の業者に見積もりだけ依頼し、料金をよく比較してから依頼先を決めるとよいでしょう。
相談料金についてはトラブルが起きやすい部分でもあります。
たとえば、次のようなトラブルも…。
・「ウチは他より安いから」と料金の安さを謳い、具体的な説明がないまま契約。実際には安いのは初期費用のみで、後から高額な追加料金を請求されてしまった。
このようなトラブルは事前に詳細が記載されている見積書を発行し、不動産鑑定士と相談者の双方で保管していれば防ぐことができます。
受け取った見積もりは万一のために、しっかりと保管しておきましょう。
依頼から業務開始までのタイムラグが短い
土地の価格は時間と共に変動します。
また期限以内に、鑑定書などの必要な書類を用意しなければならない場合がほとんどです。
そのため、依頼後は即座に対応してくれる不動産鑑定士に依頼をしたいものです。
相談者が尋ねる前に期限を気にしてくれる不動産鑑定士は信用できると考えて良いでしょう。
また、遅くとも1週間以内に対応を始めてくれる事務所がベターです。
あまりに対応が遅い場合、次のようなトラブルに巻き込まれてしまうことも…。
・不動産鑑定士が鑑定結果を出すのが遅く、法定期限を過ぎ相続権を失いかけた。
相続をする場合は期限内に不動産の価格を算出・申請をしなければ、相続権を失ってしまうこともあります。
このようなトラブルを回避するためには、
・できるだけ早く相談する
・1週間以内に返答がなければこちらから不動産鑑定士に状況を尋ねる
といった対応が必要になることを意識しておきましょう。
その他、士業と連携を取っているか
弁護士事務所や税理士事務所と提携している不動産鑑定士もいます。
各士業と連携することで、次のようなメリットが生じます。
・不動産鑑定時に生じる万が一のトラブルやイレギュラーな案件に対応できる
・業務提携を結ぶことで対応スピードがアップする
・さまざまなケースに対応できる知識やノウハウが得られる
その他のポイントが同様の不動産鑑定士間で迷ったときは、各士業との連携状況を確認してみましょう。
なお、相談したい内容によっては各士業との連携が重要でないこともあります。
必要性に応じて最適なバランスを考えることが大切です。
ポイントをおさえた選び方で、最適な不動産鑑定士を見つける
今回紹介したポイント以外にも、
「納得いくまで説明をしてくれる」
「サービス終了後のアフターフォローが充実している」
など、不動産鑑定士選びで失敗しないためのポイントはまだあります。
最終的にはどの条件が自分にとって第一であるかを明確にすることが必要です。
その上で複数の不動産鑑定士に見積もり依頼を出し、よく検討していきましょう。
しかし、あまり不動産鑑定士選びに時間をかけ、各種手続きの期限に間に合わなくなってしまっては本末転倒です。
上記ポイントを押さえながら、効率的にベストな不動産鑑定士を見つけてください。