働くママ・パパにとって、避けては通れない「保活」。
厚生労働省の発表(※1)によれば、待機児童数は年々減少しているとされていますが、それでも「本当に保育園に入れるの……?」と不安を抱いている方は少なくないでしょう。
特に、初めて保活を行う方のなかには、何から始めればいいのか、まったく見当のつかない方もいるのではないでしょうか。
そんな方のために、本記事では、保活の基本について解説していきます。あらかじめ押さえておくべきポイントを、成功させるためのコツとともに確認していきましょう。
※1 参照:厚生労働省「令和4年4月の待機児童数の調査結果」
保活とは
保活とは、子どもを保育園へ入園させるために、保護者が行う一連の活動のこと。情報収集をしたり、候補の保育園を見学したり、申し込み手続きをしたり……と、やるべきことは多岐にわたります。
ただ、生まれて間もない子どものお世話をしながら保活を進めるのは、そう簡単なことではありません。まだ育児に慣れていない頃は、日々の生活を送るのに精一杯で、なかなか保活に取りかかれないという人もいるでしょう。
とはいえ、スムーズな職場復帰を叶えるためには、保活が欠かせないのも事実です。特に、待機児童の多い地域は保育園の枠が限られているため、早めに行動を起こさなければ乗り遅れてしまう可能性があります。
そうならないためにも、まずは保活に関する知識を身に着けることが重要です。全貌を掴むことで、選択肢が広がり、状況に応じて柔軟に対応できるようになるので、ここで最低限押さえておくべき保活の基本を確認しておきましょう。
ただ、生まれて間もない子どものお世話をしながら保活を進めるのは、そう簡単なことではありません。まだ育児に慣れていない頃は、日々の生活を送るのに精一杯で、なかなか保活に取りかかれないという人もいるでしょう。
とはいえ、スムーズな職場復帰を叶えるためには、保活が欠かせないのも事実です。特に、待機児童の多い地域は保育園の枠が限られているため、早めに行動を起こさなければ乗り遅れてしまう可能性があります。
そうならないためにも、まずは保活に関する知識を身に着けることが重要です。全貌を掴むことで、選択肢が広がり、状況に応じて柔軟に対応できるようになるので、ここで最低限押さえておくべき保活の基本を確認しておきましょう。
保活を始めるうえで押さえておくべき3つのポイント
保活を行うにあたって、知っておかなければならないポイントは主に3つあります。
ひとつずつ確認していきましょう。
①保育園の種類
②保育の必要性の認定
③スケジュール
ひとつずつ確認していきましょう。
①保育園の種類
保育園は、大きく分けて「認可保育園」と「認可外保育園(無認可保育園)」の2種類があります。
まず、「認可保育園」とは、児童福祉法(※2)で定められた基準(子どもの人数に対する保育士の数や設備面積など)をすべて満たし、国から認定を受けて運営している保育園のこと。自治体が運営している「公立保育園」と民間(社会福祉法人や学校法人、民間企業など)が運営している「私立保育園」がありますが、いずれも国や自治体から補助金が出ているため、保育料は比較的安めです。
しかし、それゆえに人気も高いため、必ずしも希望の保育園に入園できるとは限りません。自治体が選考を行い、保育の必要性が高い順に入園が決定するため、第一希望の保育園に入れなかったり、場合によってはすべての選考に落ちてしまったりする場合もあります。
次に、「認可外保育園(無認可保育園)」とは、認可保育園以外の保育園を指します。国の認可基準を満たしていないことに不安を感じる人もいるかもしれませんが、安全確保などの観点から定期的に立入調査が行われており、各自治体が厳格に指導・監督しているため、認可保育園に比べて大きく質が落ちるようなことはありません。また、なかには国が定めた認可基準を満たしていても、保育理念などからあえて認可外にしている施設もあります。
こちらの魅力は、入園へのハードルが低いこと。自治体の選考をクリアする必要なく、施設の入園基準を満たしていれば受け入れてもらえるため、比較的希望が通りやすい傾向にあります。延長保育や夜間保育に対応していたり、教育に力を入れていたり……と、保育時間や保育内容の自由度も高いので、人によっては認可外保育園(無認可保育園)の方が魅力的に感じるかもしれません。しかし、その一方で、保育料が高額になりやすいため、施設によっては経済的な負担が大きくなってしまう可能性があります。
※2 参照:e-Gov法令検索「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」
まず、「認可保育園」とは、児童福祉法(※2)で定められた基準(子どもの人数に対する保育士の数や設備面積など)をすべて満たし、国から認定を受けて運営している保育園のこと。自治体が運営している「公立保育園」と民間(社会福祉法人や学校法人、民間企業など)が運営している「私立保育園」がありますが、いずれも国や自治体から補助金が出ているため、保育料は比較的安めです。
しかし、それゆえに人気も高いため、必ずしも希望の保育園に入園できるとは限りません。自治体が選考を行い、保育の必要性が高い順に入園が決定するため、第一希望の保育園に入れなかったり、場合によってはすべての選考に落ちてしまったりする場合もあります。
次に、「認可外保育園(無認可保育園)」とは、認可保育園以外の保育園を指します。国の認可基準を満たしていないことに不安を感じる人もいるかもしれませんが、安全確保などの観点から定期的に立入調査が行われており、各自治体が厳格に指導・監督しているため、認可保育園に比べて大きく質が落ちるようなことはありません。また、なかには国が定めた認可基準を満たしていても、保育理念などからあえて認可外にしている施設もあります。
こちらの魅力は、入園へのハードルが低いこと。自治体の選考をクリアする必要なく、施設の入園基準を満たしていれば受け入れてもらえるため、比較的希望が通りやすい傾向にあります。延長保育や夜間保育に対応していたり、教育に力を入れていたり……と、保育時間や保育内容の自由度も高いので、人によっては認可外保育園(無認可保育園)の方が魅力的に感じるかもしれません。しかし、その一方で、保育料が高額になりやすいため、施設によっては経済的な負担が大きくなってしまう可能性があります。
※2 参照:e-Gov法令検索「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」
②保育の必要性の認定
認可の保育施設(認可保育園や認定こども園、幼稚園など)へ入るため、また認可外保育園で「幼児教育・保育の無償化」制度を利用するためには、自治体から「保育の必要性の認定」を受ける必要があります。
これは、自治体が保育の必要性や必要量を判定するためのもので、子どもの年齢や保育の必要性の有無などによって「1号」「2号」「3号」のいずれかに区分され、認定区分によって利用できる施設が異なります。
ちなみに、保育の必要性が認められるのは、保護者の就労や妊娠・出産、疾病・障害、介護・看護など、保育に必要な事由に該当する場合。詳しくは各自治体のホームページなどで公開されているので、手続きを始める前に目を通しておきましょう。
これは、自治体が保育の必要性や必要量を判定するためのもので、子どもの年齢や保育の必要性の有無などによって「1号」「2号」「3号」のいずれかに区分され、認定区分によって利用できる施設が異なります。
区分 | 対象 | 利用できる施設 |
1号認定 | 保育を必要としない3~5歳児 | 幼稚園 認定こども園 |
2号認定 | 保育の必要性が認められた3~5歳児 | 認可保育園 認定こども園 |
3号認定 | 保育の必要性が認められた0~2歳児 | 認可保育園 認定こども園 地域型保育 |
ちなみに、保育の必要性が認められるのは、保護者の就労や妊娠・出産、疾病・障害、介護・看護など、保育に必要な事由に該当する場合。詳しくは各自治体のホームページなどで公開されているので、手続きを始める前に目を通しておきましょう。
③スケジュール
保活を計画的に進めるためには、スケジュールの確認も欠かせません。自治体や施設などによって、申し込み期間や締め切りが異なるため、最新のスケジュールを確認しておきましょう。
保活でよく目にする「点数」って何?認可保育園の審査基準
先述したように、認可保育園へ入園できるかどうかは自治体の選考によって決まります。
そして、この審査に用いられるのが、保活でよく目にする「点数」です。認可保育園の選考では、各世帯の保育の必要性を点数化して評価しており、「基準指数」と「調整指数」と呼ばれる2つの指数の合計点数が高い順に入園枠が確保されます。
それぞれ何を指すのか、簡単に確認しておきましょう。
そして、この審査に用いられるのが、保活でよく目にする「点数」です。認可保育園の選考では、各世帯の保育の必要性を点数化して評価しており、「基準指数」と「調整指数」と呼ばれる2つの指数の合計点数が高い順に入園枠が確保されます。
<一般的な計算方法>
基準指数(父親)+基準指数(母親)+調整指数=合計指数
それぞれ何を指すのか、簡単に確認しておきましょう。
基準指数
基準指数とは、保護者の基本情報を数値化したものです。一般的には、父親と母親の指数を合算したものが、その世帯の基準指数となります。
代表的な項目は以下のとおり。
・就労
・妊娠・出産
・疾病
・障害
・介護・看護
・求職
・就学 など
項目ごとに細かく点数が割り振られており、就労状況などによってその点数が異なります。各自治体のホームページなどで点数表が公表されているので、立ち位置を確認するためにも、まずは自分で計算してみるといいかもしれません。
代表的な項目は以下のとおり。
・就労
・妊娠・出産
・疾病
・障害
・介護・看護
・求職
・就学 など
項目ごとに細かく点数が割り振られており、就労状況などによってその点数が異なります。各自治体のホームページなどで点数表が公表されているので、立ち位置を確認するためにも、まずは自分で計算してみるといいかもしれません。
調整指数
調整指数では、家庭の状況に合わせて加点・減点がなされます。
配点ルールは各自治体によって異なりますが、代表的な例としては、次のようなものが挙げられます。
・入園希望園に在園中の兄弟姉妹がいる(加点)
・認可外保育園やベビーシッターの利用経験がある(加点)
・保育可能な親族(祖父母や兄弟など)が同居している(減点)
・勤務先に児童を同伴している(減点)
こちらも各自治体のホームページなどで公表されているので、事前に確認しておきましょう。
配点ルールは各自治体によって異なりますが、代表的な例としては、次のようなものが挙げられます。
・入園希望園に在園中の兄弟姉妹がいる(加点)
・認可外保育園やベビーシッターの利用経験がある(加点)
・保育可能な親族(祖父母や兄弟など)が同居している(減点)
・勤務先に児童を同伴している(減点)
こちらも各自治体のホームページなどで公表されているので、事前に確認しておきましょう。
合計指数が同じ場合は優先順位によって順位付けされる
合計指数(基準指数と調整指数の合計)が同じ世帯があった場合は、あらかじめ定められた優先順位によって、順位付けが行われます。たとえば、「ひとり親世帯を優先」「基本指数の高い世帯を優先」「多子世帯を優先」など。基準指数や調整指数と同様に自治体によって内容が異なるため、こちらも忘れずに確認しておきましょう。
職場復帰を遅らせたくない!保活を成功させるコツ
最後に、保活を成功させるコツを3つ紹介します。
上から順に詳しく見ていきましょう。
・早めに行動する
・選択肢を増やす
・加点を狙う
上から順に詳しく見ていきましょう。
早めに行動する
保活はとにかく、早め早めの行動を意識することが大切です。
出産後はまとまった時間が取りづらいため、妊娠中から準備を進めておいてもいいかもしれません。もちろん、体調が最優先なので無理は禁物ですが、余裕があれば、情報収集など自宅でできるようなことから始めてみてはいかがでしょうか。
出産後はまとまった時間が取りづらいため、妊娠中から準備を進めておいてもいいかもしれません。もちろん、体調が最優先なので無理は禁物ですが、余裕があれば、情報収集など自宅でできるようなことから始めてみてはいかがでしょうか。
選択肢を増やす
繰り返しになりますが、必ずしも希望通りの保育園に入れるとは限りません。特に、認可保育園は人気が高く「申し込んだ保育園の入園選考にすべて落ちてしまった……」なんてこともあり得るため、認可外保育園も視野に入れるなどして、選択肢を増やしておきましょう。
加点を狙う
前述のとおり、認可保育園へ入るためには「点数」が重要になります。そのため、加点を狙えそうな項目があれば、できるだけポイントを稼いでおきましょう。たとえば、ベビーシッターや一時保育を利用したり、求職中の人は早めに就職先を見つけたり。少しでも有利に進められるよう、無理のない範囲で点数を稼いでみてください。
保活は計画的に進めることが大切
保活はやるべきことが多く、リサーチだけでも結構な時間を取られるため、早いうちから計画的に進めることが大切です。スケジュールに余裕があれば、保育園の見学にも多くの時間を割けるようになり、ゆっくり比較検討したうえで候補を絞り込めるようになるので、後回しにすることなく、思い立ったタイミングでできることから始めてみてください。
ただし、1人で頑張りすぎてしまうのはNGです。自治体によっては子育て支援サービスなど相談できる場所を設けているケースもあるので、1人で抱え込まず、周囲にも相談しながら、自分のペースで進めてみてください。
ただし、1人で頑張りすぎてしまうのはNGです。自治体によっては子育て支援サービスなど相談できる場所を設けているケースもあるので、1人で抱え込まず、周囲にも相談しながら、自分のペースで進めてみてください。